あなたへのコトバ。

「あなた」だけど、わたし。それでも、生きよう。生き合おう。これは「わたし」を生きるプロセス。

痛みを抱えたままで大丈夫。

 

人と別れることは痛みを伴う。

 

誰かと出会って、深くつながる時。

五感全部と心で感じ合う時。

関係性の中で自分を確立する私たちは、

関係性の中で愛と痛みを経験する。

 

特別な誰かと別れる時。

五感や心どうしでつながる糸や、

現在に集約される「過去から」と「未来へ」張り巡らされた糸が

すべて切られて私は迷子になる。

私と誰かを包み込む温もりがなくなってしまうように。

自分を確認できる鏡がなくなったように。

「痛み」という名の暗闇に投げ出される。

 

別れの直後は混乱があり、

寂しさがあり、

傷つきと絶望があって、

期待があったからこそ

怒りや幻滅が生まれる。

それが「痛み」の姿。

 

その一つひとつを拾っていこう。

ひとつ残らず。何ひとつ否定せず。

誰も責めずに。拾っていこう。

闇に葬ってはいけない。

そのすべてを自分で拾うんだ。

大切に大切に、抱きしめてあげてほしい。

 

そしたら気づく時が来る。

確かにそこにあった温もりに。

この痛みは「つながり」があったからこそ感じられるものだと。

安心があって、喜びがあった。

与えたものも、与えられたものもあった。

かけがえのない「愛」があった。

出会ったから生まれたものだった。

 

そこに気が付くと、切れた糸がまたつながっていく。

感じられる、思い出せる温もりがそこにあるのなら、

それは今の私の輪郭をつくりあげる要素となる。

 

そしたら許せるかもしれない。

自分を、相手を、誰かを。

感謝できるかもしれない。

誰かに、相手に、自分に。

 

 

傷が癒えることはないかもしれない。

それは体験というものに想いがくっついているのだから仕方ない。

今ここで、すべてを癒す必要はないよ。

それは、ダメな自分や弱い自分が「自分の一部」として存在し続けるように、

傷ついた自分がいてもいいということ。

 

痛みを抱えたままでも大丈夫だと、そう思えた時。

すべてひっくるめて受け入れて、次に進む準備が完了する。

 

そうやってまた出会っていくことができる。

だから、大丈夫だよ。

 


愛にできることはまだあるかい RADWIMPS MV